お絵かきBBSにて、「緋色の椅子」でお題に挑戦したログです。
溺愛ロジック様より「詩人ぶってみる10のお題」をお借りしました。











01.即物的に好ましき、ただし超過の恐れのあるが如きモノ






誰であろうと、心に闇が少しでもあるなら、
きっとすぐに彼女の温かさに惹かれてしまう。
そしていつか、それなしではこの世界で生きていけなくなる。
例えば、僕がそうだったように。


















02.余分という、極めて必要なもの









きっと、王都で君のためにできることはほとんどない。
役になど立てないだろう。だが、盾にくらいはなってやれる。
だから、オマケでも何でも構わない、君の旅に連れて行ってくれ。
















03.不透明な白 不純な黒 人はそれを灰色と呼ぶ





「人の斬り方を教えてくれ」

そう言った彼を、俺は知っている。
だからセツの中の、真っ白な彼を共有することはできない。
だけどそんなことは問題じゃないんだ。
たとえそこにどんな悪意がひそんでいたとしても、
俺は彼のために生きると決めてしまっている。














04.君の傍に居たい 現実に働くのはこの認識だけ





ただ、望むのは一つ。
そのためだけに、ここまで走ってきた。

























05.生き抜く強さ 死にざるを得ない弱さ





ずっと、生きていたかった。
君たちの隣で、生きたかった。
それが叶わないなら。
君たちの中にだけでも、生きていたかった。
だから、共には行けないんだ。
思っていてくれ。
遠い空の下で、僕が生きていると。
どうか、信じていて。















06.生きているうちに人は、どれだけ他人の幸せを願う事ができるだろう








この花のような優しい幸福が、
君たちの上にできるだけ多く降ればいい。


















07.生きているうちに人は、





そして…





















07.  どれだけ幸せを願える程の他人に出逢えるだろう










君にも、より多くの幸福が訪れますように。






















08.興味を惹くという、難解な手続き。




子供の頃のように、無邪気に
小さな白い花を捧げて
「友達になりましょう」
とは、もう言えないから。
「セツ<友人>をお願いね」
そう告げてこの小さな花を貴方に託すわ。
ねえ
それでも貴方は
こちらがどれだけ勇気を出して言った言葉かも知らないで
あの頃と変わらない、人を食ったような顔で笑うのね。

ああ
願わくば
友人の友人は、普通より少しは友人に近くありますように















09.知らぬ存ぜぬは平穏か、はたまた低温か。




私達は逃げたんだ
壊れていく彼女を見ぬふりをして
逃げたんだ
そして
気づいたときにはもう手遅れだった
何よりも大切だったのに
守らなければならなかったのに

もう彼女のためにしてやれることは何もない
ただこの胸に残る途方もない空虚を、血で染め上げていくだけしか
そうやって、自分をごまかしていくしかないんだ
そうしてまた
私達は彼女の忘れ形見さえ
この手で壊していく















10.共に笑って滅びましょう?







「貴方を、一人にはしませんよ。」



たとえ、この先に道がなくとも。